北八ヶ岳の池めぐりに合わせて蓼科山へも登ってきました!(前回までのルート 北八ヶ岳 池めぐり)
池めぐりをする時はそのまま帰宅してしまうのですが、翌朝は雲海が見られる可能性が高い予報だったので蓼科山頂まで足を伸ばすことにしました。日の出を見ることもできて大満足の山行となりました!
ルート
前回は麦草峠(マップ右下側)から雨池、双子池、亀甲池と巡ってきました。亀甲池からはまず天祥寺原に抜けます。このまま蓼科山荘へ向かうのが一般的ですが、まだ早かったので休憩をしようと大河原峠を経由して蓼科山を登りました。
蓼科山は登山ルートには恵まれていて4本も選択肢があります。車を持っているならば八ヶ岳の北側にある「7号目登山口」または「大河原峠」から時間をかけずに登頂できます。蓼科山紹介ページも合わせてご覧ください!
天祥寺原
前回の最終地である亀甲池。双子池から反対側の湖畔まで来ました。こちらから北横岳を眺めることはできませんが、日陰が多いので夏場に休むにはいいですよ。
亀甲池を出ると緩やかな下り坂を進んでいきます。本日の目的地である蓼科山が見えてきました。まだ朝の10時なのですが、この霞み方だとあと1時間もてば十分かもしれません…
夏らしく笹が生い茂ってますね。この道を午前中に抜けるときは朝露で濡れることを覚悟してください。でもすぐに乾くので負けずに進みましょう!あと石につまずくこともあるので気をつけて。
天祥寺原に出ました。原っぱという名前が付いていますがご覧の通りで広くはありません。道が広がっているだけと思ってください。笹を刈って人工的に作ったのかも… と思ってしまうぐらい狭いです。
また同じようなゆるやかな道を今度は登っていきます。傾斜は苦しくないのですが、1時間ぐらい太陽から隠れる場所がないので真夏は暑さにやられていきます。
笹が生い茂っている登りを抜けると大河原峠はすぐです!
大河原峠
大河原峠には車道が走っています。佐久平方面がよく見える展望台にもなっているので、登山の服装をしていない方々が大半です。人気のない山道から入ってくると変わり過ぎる世界に戸惑ってしまいます。
休業中の大河原峠ヒュッテ。自然災害で塞がれた道が戻ってもコロナ禍になったりと不運に相次いで見舞われていますが、また復活してほしいですね。車があっても前泊に使えたりする登山口近くの山荘は大切だと思っています。
ありがたいことにカフェもあります。途中の山小屋に泊まらないとなると水場がほとんどないので、夏場は熱中症になりやすい環境です。ここでかき氷が食べられるので水分補給をしながら体温も下げていきましょう。いつもお世話になっています!
蓼科山荘
蓼科山へ向かって樹林帯を登って行きます。麦草峠からの道と同じように笹が生い茂った道です。進むにつれて岩が大きくなってきます。大きな溶岩に覆われた火山である蓼科山らしい道です。
登りきってしまうと後半はほぼ平らな道をあるいていきます。山頂直下まではこのような樹林帯です。
そう思っていたら縞枯れもありました。麦草峠より北ですと縞枯山だけでなく北横岳など大半の山で見ることができます。
縞枯れとは山の一部が縞のように枯れていく現象です。山の自浄作用(世代交代)と考えられていますが原因は分かっていません。詳しくは 縞枯山紹介ページ をご覧ください!
蓼科山荘(将軍平)に到着しました。ここから歩きにくい溶岩の道を登っていくので一旦休憩にします。いよいよ山頂が見えてきましたね。でもここからが正念場です。
蓼科山頂ヒュッテ
ここからがいよいよ本番。北横岳など遠くから眺めたことがある人なら頷けるような、ゴツゴツと大きな岩でできた急坂を登っていきます。登山に慣れていてもストレスは溜まります。
でも少し登れば森林限界を越えて遠くを眺めることができます。大河原峠から登ってきた道もよく分かりますね。報われた感じがする瞬間です!
真上に青空が見えてきたら山頂はもう目の前です!
山頂ヒュッテに着きました。山小屋の方々が迎えてくれますよ!ここも山頂なのですがすぐ先に標識があるので進んでみましょう。
蓼科山頂上に着きました!山頂が広すぎるので風景を楽しむためには端っこまで歩くことになります。でもこの後、雲が来てしまって写真は間に合いませんでした…
蓼科山が御身体なので鳥居も建てられています。歩きにくいことこの上ない山頂ですが、頑張って向かってみてくださいね。
蓼科山の山岳信仰
蓼科山麓の原村にある「阿久遺跡」からの推測になるようですが、縄文時代から信仰の対象として崇められていたようです。「女(め)の神様」とも呼ばれています。
蓼科神社(上の写真は奥宮)は平安時代には建立されていたと言われてます。「高皇産霊神」・「倉稲魂神」・「木花佐久夜毘売」が祭神で、妊婦の守護神でもあるようです。七号目登山口にある鳥居が「一の鳥居」になります。
朝陽と夕陽
ヒュッテの方によると夕陽は北アルプスを染めるようですが、残念ながら山頂の西側は雲に覆われていて何も見られませんでした。でも夏らしい積乱雲の染まり方はきれいでした。
翌朝の山頂は雲に覆われていて何も見えませんでした。しかし日の出直前になってきれいに晴れ渡りました。予報通りの雲海が広がっていて言うことなしです!
そして左手から太陽がゆっくりと登ってきます。ずっと眺めていたいけど美しい瞬間というのは一瞬です。
うっすら染まる八ヶ岳も上品で良かったです。赤岳、権現岳、網笠山と南端まで見渡せてますね!
山小屋
蓼科山頂ヒュッテ
ピアノとスピーカーで有名なヒュッテ。スピーカーは私の身体より大きくて、初めて見るときには皆さんビックリされるかと思います。スタッフの方がピアノを弾いてくれたり、CDを持参すれば聞かせてくれたりもします。とってもサービス精神あふれたヒュッテだと思いますのでぜひ泊まってみてください。
蓼科山荘
蓼科山荘の利点は山と目線が合うことでしょうか。こちらの方が落ち着く方も多いかと思います。頂上ヒュッテの予約が取れなかったとしても良い思い出が出来るのではずです。早いうちに宿泊してみたい山荘のひとつです。
アクセス
今回は大河原峠経由だったため車でしか来ることができないルートです。
バス利用の場合には「JR佐久平駅から蓼科牧場」と「JR茅野駅から蓼科山登山口か竜源橋」から登ることができます。
詳しくは 蓼科山紹介ページ をご覧ください!
まとめ
夕陽に染まる北アルプスが見られなかった以外はほぼ満点の山行でした。でも八ヶ岳に来たのですから、八ヶ岳を眺めながら積乱雲を眺める夕方も良かったのではと振り返っています。蓼科山の良いところは最高峰の赤岳などに比べたら圧倒的に静かなところ、また赤岳以南まで八ヶ岳の全容をはっきり見渡せるところだと思います。もし初めて八ヶ岳にいらっしゃるのであれば赤岳を目指すのがいいかもしれませんが、2回目以降は北側の魅力も知ってほしいなと思っています。
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